THE NORTH FACE Mountain Light Jacket



Mountain Light Jacket / front view Mountain Light Jacket / back view
Mountain Light Jacket / logotype on left arm Mountain Light Jacket / packed



 「真冬しか着ることのないジャケットやコート」、「雨の日しか着ないレインコート」、「スキー/スノボ・ジャケット」、「 ウインドブレーカー」。あなたは何種類のジャケットを持っていますか?お金が沢山余っている人や、沢山の服を集めたい人は色々買って楽しんでください。そうでない人はお金を掛けて「Gore-Tex」のジャケットを1枚買いましょう。

 「Gore-Tex」は防水性・防風性・透湿性に関してはとても信頼できる素材です。この素材を使用したジャケットは、上手く選べば1年中活躍するとても優れたアウターとなってくれます。「Gore-Tex」を使用したジャケットは各社から様々な形のモノが発売されていますが、一番使い回しが利くモノとして僕が重要だと考えているポイントは1.「軽さ」2.「デザイン」3.「作り」の3点です。

 1.「軽さ」は、このジャケットを選ぶのに最も重要なポイントです。目安は700〜800g。軽さにこだわる訳は、「携帯性」「凡庸性」の両立にあります。
「700〜800g」をクリアしているジャケットはどれも「Gore-Tex」が2層(もしくは3層)の薄いジャケットだと思います。「Gore-Texを使った薄いジャケット」こそが本当に使えるジャケットです。「雨具」や「ウインドブレーカー」としてこのジャケットを使用する場合、着用するだけでなく「携帯」することが考えられます。1kg以上あるようなジャケットでは持ち歩く気にはなりません。「そんなに薄いモノでは冬寒いのでは?」と思う人もいるかも知れません。でも「Gore-Tex」は、ほぼ完璧な防風性があるので、重ね着の仕方を工夫すれば、真冬でも全く問題はありません。
 はっきり言って「日本人は重ね着が下手だ」と思います。冬が来る度に「この人は何でこんなに厚着をしているんだろう?」と思うことばかりです。東京以南の日本の平地では、いくら寒くなってもマイナス数度、最高気温が零下になることはありません。このような場所では、「Tシャツ」プラス「スゥエット」プラス「フリース・ジャケット」プラス「薄い『Gore-Tex』のジャケット」でなんの問題も無いはずです。マイナス20度(まつ毛が凍る位)までは「きちんとしたアンダーウェア」プラス「タートルネックのシャツ」プラス「スゥエット」プラス「フリース・ジャケット」プラス「薄い『Gore-Tex』のジャケット」で野外活動が十分出来ます。
 逆に「薄い」事によって、冬だけでなく「夏を含む1年を通した雨具」や「ウインドブレーカー」としてとして活躍します。日本の蒸れる梅雨や夏に着用することを考えると、メッシュの裏地のあるモノの方が着やすいと思います。

 2.「デザイン」は個人の好みにもよりますが、出来るだけベーシックな「マウンテン・パーカー」型が便利です。
 「雨具」や「スキー/スノボ・ジャケット」等の用途を考えていない人は、ショート丈のジャケットでもいいのですが、そうでなければお尻が隠れるくらいの丈が、ちょうど良いと思います。そうすれば、自転車に乗ったり野外で大きく動いても、背中が出ることはありません。
 「Gore-Tex」は透湿性もありますが、「蒸れ」を防ぐために、脇の部分が開閉可能でベンチレーション(換気)しやすいデザインであることも必用です。更に、脇・フロント共に、ジッパーだけで開閉するのではなく、ボタンやベルクロを併用する形であった方が、ベンチレーションが効率的に出来ます。

 最後の「作り」ですが、「Gore-Tex」自体は防水性に優れた素材ですが、「縫い目」からは水がしみ込みます。そこで、しっかりと縫い目が裏からテープなどで、塞がれている必用があります。それ以外にも、野外で活動することなどを考えると、「しっかりとした縫製」、「摩擦の多い肩・肘などの補強」、「負担のかかるベルクロ・ボタン・ジッパーの耐久性」等も必須事項です。
 見落としがちなのが、フード部分の作りです。フードにドロー・コード、調節ストラップが付いていないモノは絶対にダメです。ストラップ等によりフードが頭にフィットして、いくら頭を動かしても、フードが視界を妨げる事の無いものでないと、雨・雪の時に役に立ちません。

 この「THE NORTH FACE Mountain Light Jacket」は上述の条件を全て高いレベルで実現しています。「Gore-Tex」2層構造、メッシュ・ライナー付。重量は768g(Mサイズ実測)です。フロントはジッパーとボタン、脇はジッパーとベルクロでベンチレーションがしやすくなっています。色は全体が黒。ロゴも左腕の1カ所のみで、とてもシンプルなデザインです。
 購入してから丸5年が経ち、何十回も洗濯をしましたが、防水性・防風性・透湿性は十分です。かなり激しく使用していますが、破れ、ほつれもフード内側の1カ所のみ(使用に問題はない程度のほつれ)です。

 僕はこのジャケットを、本当に1年中活用しています。オフシーズンはありません。真夏も雨具として使用しています。8月の雨の中、1日中このジャケットを着て野外調査をしたことも、何度もあります。マイナス20度の山でスキーもしました。梅雨時のMTBにも欠かせません。真冬や大雨の時にスーツを着なくてはいけない場合には、コートにもなります。
 「Gore-Tex」のジャケットは、様々なメーカーから発売されているので、上述した条件を全て満たすモノもひとつではありません。僕がこのジャケットを選んだ理由は、カラーが黒1色でロゴが控えめであったことと、1年位ずーっと「欲しいな」と思っていたら、たまたまセール対象になったためです。

 この「Mountain Light Jacket」は数年ごとに少しずつ、マイナーチェーンジをして、今も発売されています。新しいモデルは、フードのフィット感は以前より良くなっています。更に今シーズンからは、「Gore-Tex」という素材自体の透湿性・撥水性が向上したそうなので、定価38000円(2000年モデル)もそんなに高い買い物では無いと思います。  

   


Mountain Light Jacket $230

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